【やまがた駅ぐるり】第一回 湯けむり山小屋 ~蔵王駅~ 中編

【やまがた駅ぐるり】第一回 湯けむり山小屋 ~蔵王駅~ 中編
28 4月
8:00

こんにちは、ライターの枕です。
私事ですが、先日、人生初のフルマラソンに参加しまして、
全身の筋肉痛と闘いながら記事を書いてます、痛いっす。

さて、前回は蔵王駅で取材を開始したものの、
ひとっこひとりいない駅前商店街でICレコーダーの電池切れ・・・。
というところまでお話しましたね。

やまがた駅ぐるり ~蔵王駅~ 前編はコチラ

中編は蔵王駅前に住んでいらっしゃる方とのお話から、
なぜ、駅前から賑わいが失われてしまったのか?
その謎をひも解いていきますよ。

 

雑貨屋さんのおばちゃん
zakkayasan no obatyan

とりあえず、電池を手に入れるかな・・・

人と乾電池を探し求めて商店街を歩いていると、
懐かしい感じの雑貨屋さんを発見。
入口の脇には竹箒や黄緑色の虫かごが並び、
無意識に少年時代の夏休みがよみがえってきます。

ひとつ欠けたままの祭提灯

ひとつ欠けたままの祭提灯

ここなら、電池もありそうだし、面白い話も聞けそうですね。
さっそく突撃、こんにちはー。

・・・誰もいない。
ここまで誰もいないと、
うっかり別世界行きの電車に乗ってしまったのではないかと、
現実を疑い始めてしまいます。

店内には、狭い空間に私より背の高い棚が並び、そこに商品がぎっしり。
振り返ろうとすると背中のリュックが引っかかってしまいそう。

しかし、乱雑に並べられているわけではなく、
どこになにがあるのか、なんとなく伝わってくる。
目的の単四乾電池も、案外あっさりと見つかりました。
値段を見てみると、

490円・・・。

正直、ちょっと高いかなと思ってしまいましたが、
いやいや、最近のデパートやネットが安すぎるのです、たぶん。

乾電池を眺めていると、お店の奥の部屋から、ゆったりとした話し声が聞こえてきました。
お店のひとかな。

すみませーん。

「はいはーい。ちょっとお待ちになってー。」

奥の茶の間から優しそうなおばちゃんがいらっしゃいました。
お休みのところすみません。お会計はどちらでしょうか?

「ここでいいですよ。あら、これ高いのに、いいの?」
いいんです、ちょうど必要だったので。
「んだかー。」

おばちゃんは、千円札と乾電池を受け取ると、年季の入ったレジをピシピシと打って戻ってきます。
「ほら、450円にまけといたから」
ええっ、いいんですか?ありがとうございます!

「んで、きょうは何しにいらしたの?」
きょうは蔵王駅の歴史と、そこの暮らしを取材しに来たんです。
「あらー、ならいっぱい調べてたらいいべ~。ここも、もうダメなんださぁ~。

ここも、もうダメ?

新たな道、消える道。
aratana michi kieru michi

もうダメって、どうしてです?

道がね、あっちに出来ちゃったから、ダメなの。」

おばちゃんが、北のほうを指さしていいます。

かつて、蔵王駅の北にある県道170号は道幅が狭く、谷柏踏切があったため、渋滞が頻発。
そこで、道幅拡張が行われ、さらに踏切を取り払いアンダーパス化したことで渋滞は解消されました。
しかし、その影響で蔵王駅前の通りの交通量が激減し、活気が失われてしまったのだそうです。

駅からすぐ北のアンダーパス

駅からすぐ北のアンダーパス

「あとね、ここらへんは、ほだい(そんなに)歴史は古くないと思うよ。

そういえば駅舎も結構新しいですよね。

「そうだよ、山小屋風に建てたんだって。

前回、私は駅舎を見て、『モダンな温泉宿』とか言いましたが、訂正します。
あれは、『山小屋』です。

「駅前に住んでるひとは、ここに来てまだ日が浅いの、私もそう。」

今度は商店街のほうを指さしながら、
「ここの通りも昔はなかったのよ。」

「ここはね、戦争のとき、空襲にあったひとたちがたくさん移り住んできたんだって。
私のお母さんから聞いた話なんだけど・・・。」

つまり、空襲で家や仕事場を失い、蔵王駅周辺に移り住んだひとたちが、
この通りを開いたということでしょうか。

「世の中、いろいろあるけども・・・戦争よりはいいべな・・・。

・・・。

ちょっとしんみりとすると、おばちゃんは、

「でも、この通りはね、昔はすーっごい賑やかだったのよ!」
と言ってニコニコと笑います。

とっても、元気なおばちゃんですね。

そのあとも、ついつい話が弾んで、取材と関係ないお話もしてしまいました。
お仕事中にもかかわらず、貴重なお話ありがとうございました!

新しい道が出来れば、当然古い道は風化する。そして時代が変われば、また新たな道に取って代わられる・・・。
目まぐるしく変化する時代を、この通りからなんとなく感じましたね・・・。
山形の駅や鉄道も、いつか再び新たな道として生まれ変わってくれると信じて、取材を続けていこうと思います。

駅の南には踏切が残っています

駅の南には今も踏切が残っています

さて、次回はいよいよ蔵王駅から「黒沢温泉」へ歩いていきますよ。

後編につづく・・・
See you at the next station!

 

コトバ チューチュー ~ちゅーちゅー~
ときめ~きを、運ぶ~よ、チューチュートレイン~♪
あれっ・・・「チューチュー」ってなんだ?
英語で汽車の「ぽっぽ」という擬音を表すと[choo choo]
つまり「チューチュー」はドラフト音のことなんですね。
あれっ・・・ドラフト音ってなんだ??

 

この記事のライター:枕 ちひろ/Makura Chihiro
最近、Wake Up,Girls!の「地下鉄ラビリンス」を聴いてます。
さぁ、ひとつ、ひとつ、駅のキャラや場所、飲み込んでいくよーうにー♪
ツイッターのアカウントつくりましたので、ぜひ覗いてやってください。
twitter:@yamagata_makura

 

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