【山形は映画立国!】フォーラム山形総支配人森合広さん【インタビュー】#2

この記事は2本立てです。#1をご覧でない方は先にこちらの記事をどうぞ。
【山形は映画立国!】フォーラム山形総支配人森合広さん【インタビュー】#1

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前回の記事から引き続き「フォーラム山形」総支配人森合広さんにお話をお聞きしました!

娯楽か文化か、映画のあり方

編-山形県、だけではないかもしれませんけど、今映画を娯楽として見る方が多いと思うんですが。娯楽としての映画をどう思いますか

森合-昔と比べて選択肢が増えたので、映画と言う1つのワードにしても、パソコンがあれば誰でも作れますし、テレビも映画を越えるものだってあります。そういう点に関しては映画というコンテンツの存在は曖昧なんだと思います。フィルムはまだ撮影で使われているんですけども、映写機とかはデジタル化で劣化しなくなっていますし、色々と過渡期になっているとはおもいます。
昔から言われているのが、映画は娯楽なのか、文化なのかと。映画館という位置付けはその両面あるんですが、どちらにベクトルを置くかで映画館の個性が出ると思ってます。

編-フォーラム山形さんはどちらの立ち位置に近いでしょうか

森合-全国的なロードショーもあるんですが、年配や映画ファン向けに洋画ですとか、どちらかというと芸術的な映画が多いですね。もちろんエンターテイメントとしてもあるんですけど、感じ方は千差万別なので、理想としては、僕らの仕事は「気持ちよく映画を見てもらうこと」なので、お客さんが「映画はつまらなかった。でもまた来るね」といってもらうのが理想ですね。映画を心地よく見てもらうのがお仕事ですから「つまんないけどまた来る」というのは最高の誉め言葉ですね。感じ方は千差万別ですし、映画が面白いに越したことはないんですけどね(笑)

これからもっと映画に触れあって欲しいのは…

編-これから映画に触れあって欲しいのはどんな方ですか。やはり若い人とか…

森合-最近は両極端の作品が多いんですけど、20~30歳の人というのは若い頃に映画に衝撃を受けて、映画にたいしてプライオリティがあるのかなと。それに反して10代のかたというのはあまり映画に関わりがないので将来的に考えると不安ですね

編-なるほど

森合-実は原語がそのままで字幕を付けるのは、日本とかフランスぐらいなんですよ。アメリカや中国は吹き替えだけで字幕という概念がないんですね。その点日本は文化的にいいなあぁと。映画はストーリーもなんですけど、字幕で見ると原語のしゃべり方とか文化がダイレクトに伝わると思います。吹き替えだと希釈されてしまうというか、単純にストーリーを追うだけになってしまいがちなので、映画をあまり見ないかたは毛嫌いしないでもらって、是非字幕で原作映画の空気感というか言い回しのかっこよさとかを味わってもらいたいですね。

ちょっと変わったフォーラム山形の映画

編-フォーラム山形さんは結構マニアックな映画と言うか、変わった映画とかを放映してるときとかありますけど、どのように決めているんでしょうか

森合-年間で公開される映画は1000本ぐらいありまして、他の映画館さんとの兼ね合いもありまして、その内600本は実際には公開されていないんですね。大体は東京の番組編成の担当者のかたや、私や、代表が決めてますね。とにかく映画を見てます。東京が封切りなのでその人気に合わせながら公開するものを厳選してます。

編-面白いは千差万別という言葉がキーワードになってますけど、面白くないけど公開する映画とかありますか

森合-ありますね(笑)1週間しかやってない映画はあまり人気がなかったりマニアックな映画が多いですね。逆に2週間とか長くやっている映画は人気作が多いですね。上映時間によってターゲットが違ったりするので、作品もそれに合わせた映画を上映してますね。午前や朝イチは奥様方が多いので、ヨーロッパ向けのしっとりした映画が、お昼はコアタイムなので人気作が、9時過ぎになると仕事終わりのかたが悠々自適と見ている時間帯ですね。

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編-なるほど面白いですね(笑)フォーラム山形さんは結構東京でしかやってなかった珍しい映画とか放映してますよね

森合-珍しい映画ですか…やってるつもりは一切無いんですけどね(笑)

編-赤い季節とか…(※1)東京でしかやってないと思いきやフォーラム山形でやってたり

森合-赤い季節ですか、3日間夜だけ限定で、予定なかったんですけど…単純に僕がミッシェルガンエレファント(※2)で育った世代なので、これは上映せなアカンと(笑)

編-えっじゃあ個人的に上映したいなぁという映画とか限定で放映する時ってあるんですか?

森合-ありますあります。1日限定とかで。結構1日限定だとイベント性があるので(笑)
特に僕の世代だと、映画は早く見ないと傷がついてってしまうと。早く見るのがステータスではなくて当たり前だったんですね。今の人はいつ終わるかで考えて、結局見なかったってなるんですけど、フィルムの世代は早くいい状態で見たいとなるんですね。
だから一夜限りというかコンサートのようなライブ感って大事だと思っています

これからの山形県の映画のあり方

編-これからの山形県の映画のあり方はどうあったらいいなぁと思いますか

森合-最近は家族ぐるみで映画を見て…という感じですが、昔は映画の教室って言うのがあって、学校の体育館に映画屋さんが来て…

編-映画屋さんですか

森合-はい、映写機を持ってきてですね、皆で映画をみると。結局、映画を楽しく感じるには思い出だと思うんですよね。個人間の思い出です。今でも子供会などで一緒に映画を見てという活動があってありがたいんですけども、そうやって友達同士で1つの映画を見て、思い出を共有して体験すると、全国的に無くなってきているので、そういうのは増えて欲しいですね。今はネットで1人で見るというのが多いと思うんですけども、皆と見るという体験が後々ボディーブローのように効いてくるんじゃないかと。だからこそ増えて欲しいですね

編-特に山形の映画に対する姿勢はどう思いますか

森合-山形が映画の都と呼ばれるのは、スクリーン数やロケ地というのもあるとおもいます。
でもそれを置いても、山形は田舎だったので情報が少ないから自分で取りに行くしかなかったと思うんですよ。その情報を取りに行く姿勢と言うのが映画を発展させたんじゃないかなと。
僕も田舎の生まれなので思うんですけど、同じように山形の人たちも情報を自分で取りに行く、アンテナを強く張っているからこうやって映画文化が発展する土壌になったんだと思います。

(取材:やまがたごえん編集部 文:オバタ)


※1:2012年公開の映画。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのボーカル、チバユウスケのソロプロジェクト「SNAKE ON THE BEACH」の楽曲に着想を得たロック・ムービー。
※2:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェルガンエレファント)1991年結成のロックバンド。2003年に解散。ちなみに筆者はシャンデリヤのカッティングがカッコいいと思っている

<今回の情報はコチラ!>
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フォーラム山形
郵便番号:990-0039
所在地:山形市香澄町2-8-1
公式サイト(フォーラム山形とソラリスの共同HPになります):ソラリス&フォーラム山形

 

2回にわたってお届けしたインタビュー。皆さんいかがでしたでしょうか。フォーラム山形さんを始め、山形には他にも個性豊かな映画館や映画にゆかりの場所が多くあります。引き続きその様子を皆さんにお届けしたいと思っています。

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